地域新電力×省エネ事業者~カーボンニュートラル時代を見据え~
初めまして、ライターの断熱先生です。
前回は、省エネ大喜利座談会について紹介しました。
今回は、省エネについて語ろう第2弾!
私たち個人が、省エネを行うことももちろん重要ですが、
やはり欠かせないのは、地域の産業を担う企業、事業者の方々です。
もし街頭インタビューで、
「省エネって何のため?」
「なんで省エネ、節電をしているの?」
と聞かれたら、十中八九、
「電気代のため」
と、答えるのではないでしょうか。私もその一人です。
では、企業にとっては?
もちろん、同じく「電気代のため」というのが、ほとんどでしょう。
ですが、
それだけではない!
と、企業の省エネをサポートするため、「地域新電力」と「省エネ事業者」をマッチングした職員にインタビューを実施しました。
断熱先生:お疲れ様です。
今回はインタビューを受けていただいてありがとうございます。
S:全然。大丈夫ですよ。何でも答えましょう。
断熱先生:ありがとうございます。では、早速ですが・・・・・・
S:早速ですが?
断熱先生:・・・・・・どこからお聞きすればいいでしょうか。
S:では、そもそも、地域新電力とは何なのかを説明しましょう。
電力業界の簡単な歴史と「地域新電力」
2000年に電力小売自由化がスタート。2004年、2005年に領域拡大し、2016年をもって全面自由化となりました。
2000年以前には旧一般電気事業者(ex.東北電力(株)他9社)のみが小売電気事業を実施していましたが、2000年以降には自由化に伴い参入した小売電気事業者が存在。これら事業者を「新電力」といいます。
また、新電力の中でも、地方自治体の戦略的な参画・関与の下で小売電気事業を営み、得られる収益等を活用して
「地域」の課題解決に取り組む事業者を「地域新電力」といいます。
断熱先生:センリャクテキナ・・・サンカク・・・
S:難しかったですかね。地域新電力は、その名にもある通り、「電力会社」です。専門的には、「小売電気事業者」といって、メインの業務は電力を市場等で調達し、需要家へ供給することです。
断熱先生:今回は、「電力会社」×「省エネ事業者」というマッチングだったんですね。省エネと言えば、「電気代」ですから、なんとなく、見えてきました。
S:「省エネ」=「電気代」は世の常ですが、電気だけを使って生活するわけではないですよね。
エネルギーとしては、熱もあります。
電気を「省エネ」するだけではないんです。
断熱先生:断熱とか、大事ですからね。
S:企業にとっても、同じことが言えます。
生産現場においては、電気のほかに化石燃料を用いるわけですから、生じた熱のエネルギーをムダなく使っていくことが、重要です。
断熱先生:電力会社が、その省エネの一端を担うということでしょうか。
S:地域新電力は、地域のエネルギー総合会社のような一面も期待されて設立されることが多々あります。
例えば、地域企業へ省エネを支援するような事業であったり、電気だけでなくガスとセットで販売していたり。
今回は、地域新電力である「一般社団法人 東松島みらいとし機構」さんが、地域企業に対し、「電力供給」だけでなく、省エネの支援を実施していくことに向けて、マッチングに至ったものです。
断熱先生:なぜマッチングだったのでしょうか。「省エネ」事業としては、地域新電力単独で行うこともできたではないですか?
S:理由は様々ありますが、、、
そうですね、断熱先生は、新規事業を行う場合のネックとして、何があると思いますか。
断熱先生:資金とかでしょうか。
S:もちろん、お金は大事な要素です。ですが、それと同様に、ノウハウ面と人材面が重要になってきます。
「NPO法人 環境会議所東北」さんは、すでに「省エネお助け隊」として、東北管内の企業の「省エネってどうすればいいの?」というお悩みの相談窓口、省エネ診断窓口として、活躍されています。
地域新電力が、地域企業の省エネの相談を受け、アドバイスを行っていく、そんな事業を行うことを想定した時、このような「省エネ」のプロフェッショナルと組むこと、それは、、、、
断熱先生:非常に心強いですね。
S:そうです。
これからの時代、昨今の燃料代の高騰とカーボンニュートラルの潮流を考えても、「まずは省エネから、でもどうすればいいのか?」という企業のお悩みは大きな課題になるでしょう。その相談に、電力会社×省エネ事業者がアドバイスを行っていく。
そしてそれは、「電気」に限らず、総合的なエネルギー面で、「省エネ」の相談、アドバイスを行うことで、東北の地域企業を支えていく、このような目的が今回のマッチングだったんです。
最後に
以上、東北経済産業局の職員へのインタビューでした。
ムダなエネルギーを省き、効率的にエネルギーを使っていくことは、
資源の乏しい日本にとっては、非常に重要です。
個人にとっても、企業にとっても、電気代だけでない、エネルギー全般において、「省エネ」に取り組んでいくことが重要なのです。
皆さんも、熱、運動、光(これは電気か)等々、
電気のものに限らず、身近な省エネを探してみてはいかがでしょうか。
そちらの方が案外、多いこともあります。
私も差しあたっては、断熱から。
ライター:断熱先生